1995年 近藤喜文
ストーリー
月島雫は読書好きな明るい中学3年生の女の子。
周りは受験勉強で必死になっていますが、雫はいつも学校の図書館や市立図書館で本を読みふけっています。
ある日、雫は自分が読もうとする図書館の本の貸し出しカードに、いつも同じ名前があることに気づきます。
「天沢聖司」というまだ見ぬその人がどんな人なのか気になる雫ですが、やがて雫はひとりの少年と出会います。
中学を卒業したら、イタリアに渡ってヴァイオリン職人を目指そうとしている少年、彼こそが「天沢聖司」だったのです。
雫は聖司と彼の生き方に惹かれながらも、自分の進路や未来が全てあいまいな自分にコンプレックスと焦りを感じます。
雫は自分を試すため、聖司のおじいさんが経営するアンティークショップ「地球屋」にあった猫の人形「バロン」を
主人公にした物語を書き始めます。受験勉強もそっちのけで、物語を完成させることに没頭する雫ですが・・・。
柊あおい原作の同名少女漫画のアニメ作品化。
宮崎駿監督以外が監督した作品の中にあって、なかなかいいんじゃない?と思える数少ない作品です。
あと宮崎作品て、ラブストーリー自体が少ないから、けっこう貴重。
いいですね。この作品。大好きです。けっこう観てて気恥ずかしくなる場面も多々ありますが、
中学生とか、あの頃の恋愛って、ああいう感じなんじゃないかなぁ、と、素直になれてしまう
自分がいたりします。
好きな場面は、雫と聖司と地球屋のおじいさんとその友達による「カントリーロード」のセッション(?)。
観ててすごく楽しくなりますね。てか、「カントリーロード」自体、すごく好きな歌なんだよなぁ。
音楽っていいですよね。普通に話すのとは違った、心の伝達手段があるって、すばらしい。
もひとつ、地球屋のおじいさんが、物語を書き終えた雫に対して言う言葉。
「よくがんばりましたね。あなたは素敵です。」
・・・っかぁぁぁ!いい!
なにより「素敵」という言葉を選んでしまうあたりが、とんでもなくニクい!地球屋のおじいさん、最高。
最近、地球屋のおじいさんよろしく、将来歳をとった自分を見据えて、
パイプなぞを購入したいなぁ、などと画策してます。いやぁ、ぼくもああいう
歳のとり方したいなあ。ロッキングチェアなんかも、とってもいい感じですね。
この作品、楽しい作品であるのと同時に、ぼくにとっては、
「あの頃、もっとがんばれたんじゃないか」
とか
「自分の中にまだ発見できてない原石って、あるんだろうか」
とか、けっこういろいろ考えさせられてしまう作品だったりします。ある意味、後悔にも似た
感情が湧いてくるんです。この作品を観ると、「まだまだがんばれる!」などと思ってしまう
単純な自分が、実は好きだったり。
・・・それにしても、あのエンディングはいただけないなぁ。ぼく的には、あのエンディングが
この作品の点数を下げちゃってるんだよなぁ、といつも思ってしまいます。
この作品を観た人たちは、どう思ってるのかすごく気になるところでもありますね・・・。
ちなみに、原作読んだことないです。柊あおいさんの作品は妹が持ってた「星の瞳のシルエット」
「銀色のハーモニー」など、けっこ読んでて、どれもすばらしい作品だったという感想を持ってるんですが、
「耳をすませば」は読んだことないんです。中途半端に終わってしまう作品らしい。
今度、誰かに借りて読んでみたいなぁ。